わんこ母ちゃんです。こんちには!
2019年6月27日、米食品医薬品局(FDA)は「グレインフリーのペットフードと心臓病(拡張型心筋症)は関係している可能性がある」と発表しました。
今回の発表は、2014年1月1日~2018年4月30日に心臓病を発症した犬の症例のうち、560件について調べたものです。
心臓病(拡張型心筋症)を発症した犬の90%以上が、グレインフリーのドッグフードを食べていたといいます。そのうちエンドウマメやレンズマメが主成分として配合されているドッグフードは93%とのこと。
こうした成分が心臓病と関係があるのでしょうか?
といっても、今回の発表は「関係している可能性がある」ことを示唆したもので、グレインフリーのドッグフードと心臓病との関係を明らかにしたものではありません。
現在も調査中の案件です。事実と誤解しないようにしてください。
グレインフリーのドッグフードの何が心臓病(拡張型心筋症)と関連しているのかは、まだ明白になっていませんが、アミノ酸の一種であるタウリンは心臓病(拡張型心筋症)と関係があるといわれています。
どういうことなのでしょうか?
グレインフリーのドッグフードが心臓病(拡張型心筋症)と関係がある可能性とはどのようなことなのか、現段階ではどこまでハッキリしているのかを調べてみたので、チェックしてみてください。
グレインフリーのドッグフードとは?
グレインフリーのドッグフードは心臓病(拡張型心筋症)と関係しているかどうかを知る前に、まずはグレインフリーについて確認しておきましょう。
グレインフリーのドッグフードとは、どのようなドッグフードでしょうか?
グレインフリーのグレインは《穀物》です。グレインフリーを日本語に訳すと《穀物不使用》になります。
グレインフリーのドッグフードは、穀物が使われていないドッグフードです。
穀物とは、一般的には米・小麦・大麦・ライ麦・エン麦・あわ・ひえ・豆・きび・とうもろこしなどの農作物をいいます。
ざっくりいうと、人が栽培した植物から収穫した食用にできるタネを穀物と呼びますが、専門的に見るとさらに細かく分類されます。
グレインフリーの詳細については下記の記事でも詳しく解説しています。
グレインフリーのドッグフードで、グレインとしているのは稲(米)・小麦・とうもろこしで、この3種類を含まないドッグフードをグレインフリーと呼んでいることが多いです。
グレインフリーといっても、すべての穀物を不使用にしているわけでないようです。どの穀物をグレインとして扱うかは各社メーカーによって異なります。
グレインフリーのドッグフードが、稲(米)・小麦・とうもろこしを入れない代わりに使用しているのが、エンドウ豆・レンズ豆・ひよこ豆・大豆、じゃがいも、さつまいもなどです。
心臓病(拡張型心筋症)との関係
心臓病(拡張型心筋症)を発症した犬の90%以上がグレインフリーのドッグフードを食べていたという結果が出ていますが、グレインの代わりに原材料に使用しているエンドウ豆・レンズ豆・ひよこ豆・大豆、じゃがいも、さつまいもなどが関連している可能性があるといわれています。
なかでも多くのグレインフリーのドッグフードがエンドウ豆とレンズ豆を使用していました。
心臓病(拡張型心筋症)を発症する犬は、アミノ酸の一種であるタウリンが不足しているので、こうした原材料がタウリン不足と関連する可能性があるかどうかも調査中です。
タウリンは、メチオニンとシスチンから合成されるアミノ酸の一種ですが、犬はアミノ酸から体内合成できるので必須アミノ酸ではありません。
しかし、加齢などにより体内で合成できる量が減ることも考えられます。
心臓病(拡張型心筋症)を発症するのは大型犬に多いですが、ゴールデンレトリーバーなどタウリン不足になりやすい犬種もあります。
細胞内外へのカルシウム移動を調節するため、心筋の収縮に必要不可欠である。心臓内に貯蔵されている遊離アミノ酸のなかで、タウリンは少なくとも40%を占めており、犬の拡張型心筋症とタウリンの欠乏に相関性が報告されている(Dukes-McEwan 2001)。
引用:https://www.royalcanin.co.jp/dictionary/nutrients/%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%83%B3
- カニ・イカ・タコ・エビなどの魚介類
- カキ・サザエ・ハマグリ・シジミなどの貝類
- アジ・サバ・ブリ・カツオの血合いの部分
タウリンは水によく溶けるためスープにして食べさせてあげると効果的です。
タウリンを多く含むといっても、カニ・イカ・タコ・エビなどの魚介類は消化は良くありませんのでご注意ください。
アジ・サバ・ブリ・カツヤなどの魚で食べたほうが良いですね。貝類をスープにするのも摂りやすいのでおすすめです。
心臓病(拡張型心筋症)に関しては、ひとつの原因に特定されるのではなく食べ物や加齢など様々な要素が重なって発症していることが考えられるのではないでしょうか。
心臓病(拡張型心筋症)にかかりやすい犬種
心臓病(拡張型心筋症)については、アニコムグループのサイトでは以下のように説明があります。
(1)拡張型心筋症
心筋が薄く伸びてしまい、収縮力が弱まることから、血液の循環不全を起こします。ワンちゃんに見られる心筋症のほとんどがこの拡張型心筋症です。ドーベルマン、グレート・デン、ボクサー、セント・バーナードなどの大型、超大型犬種に多く見られますが、スパニエル種でも発症しやすいことが知られています。また女の子よりも男の子に多く見られます。遺伝性の要因があると考えられてはいますが、はっきりとした原因は不明です。また、アメリカン・コッカー・スパニエルなどでは、栄養性の原因(タウリンとL−カルニチン不足)の関与が疑われています。引用:https://www.anicom-page.com/all_details?type=1&id=50
心臓病(拡張型心筋症)はタウリン不足になりやすいゴールデンレトリーバーをはじめとする大型犬が罹患することの多い病気です。
近年になって中型犬・小型犬などにも心臓病(拡張型心筋症)が見られるようになったこともあって米食品医薬品局(FDA)が調査に乗り出しました。
下記の種類の犬種でも心臓病(拡張型心筋症)が見られるようになったと報告があります。
アフガンハウンド、オーストラリアンキャトルドッグ、ビーグル、ベルギーテルブレン、ボーダーコリー、ボストンテリア、チワワ、ダルメシアン、イングリッシュコッカースパニエル、イングリッシュスプリンガースパニエル、フラットコートレトリバー、フレンチブルドッグ、ゴードンが含まれますセッター、猟犬(不特定)、アイルランドのセッター、アイルランドのソフトコートウィートテリア、ジャックラッセルテリア、マルタチーズ、ミニチュアシュナウザー、オールドイングリッシュシープドッグ、ポメラニアン、ポルトガルウォータードッグ、パグ、レトリーバー、ローデシアンリッジバック、ロットワイラー、サルキ、サモエド、シュナウザー、スタフォードシャーブルテリア、スタンダードロングヘアーダックスチャンド、ヴィズラ、ウィペット、ヨークシャーテリア。
引用:https://www.fda.gov/animal-veterinary/news-events/fda-investigation-potential-link-between-certain-diets-and-canine-dilated-cardiomyopathy
グレインフリーのドッグフードと、心臓病(拡張型心筋症)の因果関係はまだハッキリとしていません。
次の調査結果を待ちましょう。
直ちにグレインフリーのドッグフードを食べるのを中止する必要はありませんし、いんげん豆やレンズ豆が危険というわけではありません。
心配な場合は、かかりつけの動物病院で相談することをおすすめします。
まとめ
グレインフリーのドッグフードとは?
グレインフリーのドッグフードは、穀物が使われていないドッグフードです。
穀物とは、一般的には米・小麦・大麦・ライ麦・エン麦・あわ・ひえ・豆・きび・とうもろこしなどの農作物をいいます。
グレインフリーのドッグフードで、グレインとしているのは稲(米)・小麦・とうもろこしで、この3種類を含まないドッグフードをグレインフリーと呼んでいることが多いです。
心臓病(拡張型心筋症)との関係
グレインフリーのドッグフードは穀物の代わりに原材料としてエンドウ豆・レンズ豆・ひよこ豆・大豆、じゃがいも、さつまいもなどを使用しています。なかでも多くのグレインフリーのドッグフードがエンドウ豆とレンズ豆を使用していました。
心臓病(拡張型心筋症)を発症する犬は、アミノ酸の一種であるタウリンが不足しているので、こうした原材料がタウリン不足と関連する可能性があるかどうかを調査中です。
心臓病(拡張型心筋症)にかかりやすい犬種
心臓病(拡張型心筋症)はドーベルマン、グレート・デン、ボクサー、セント・バーナードなどの大型、超大型犬種に多く見られますが、近年では、中型犬・小型犬などにも見られるようになりました。
このことから米食品医薬品局(FDA)が調査に乗り出しています。
今後の調査結果を待ちましょう!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!